あすなろ会について
設立の趣旨
障害のある人が住みなれた地域で当たり前に生活できる社会の実現を図るため、平成17年末神栖市の福祉サービスの実態調査を実施しました。その結果、在宅の知的障害児者は279名、このうち18歳以上は184名いることがわかりました。
神栖市内での障害のある人の日中活動の場は福祉作業所と通所授産施設の2箇所であり、障害のある人の社会参加の場が十分とは言えません。最近、経済不況が立ち直りつつあると言われている中においても障害者雇用の門戸は狭い状態です。養護学校卒業者の55%は福祉施設に入所しているのが現実です。又、地域福祉の流れの中で施設を退所し地元に戻って来る人たちも増えています。
神栖市手をつなぐ親の会‘あすなろ会’は、昭和50年に発足して以降、障害のある人の日中活動の場を確保する活動を展開してきました。地道な活動の結果、平成17年8月には神栖市リサイクルプラザに就労の場を確保することができ、現在では行政及び元請業者さんからも信頼されるようになりました。
18年4月から障害者自立支援法がスタートします。この中で就労支援の抜本的強化が改革のポイントの一つになっていますが、私たちは今回の実績を基に、就労支援等を行政にお願いするだけではなく、自ら行動し、新たな職場の開拓等を実施することにより、障害のある人が安心して暮らせる地域づくりに寄与することを決意しました。
それには任意団体としての活動では契約の際に限界があること、又、活動の継続性が必要なことから社会的に認知された活動団体とするために特定非営利活動法人の設立を申請するものであります。
申請に至るまでの経緯
- 昭和50年
- 任意団体である‘あすなろ会’を発足する。
- 昭和62年
- 活動が認められ、集会所付きの‘あすなろ農園’を町から提供される。
- 昭和63年
- 養護学校卒業生を対象に母親たちによる‘在宅プレー’活動を開始する。
- 平成 3年
- 作業場が手狭のため、シシトウ栽培を実施しその収益金でプレハブハウス2棟を建設する。
- 平成 6年
- 通所福祉作業所‘きぼうの家’が町により開所される。
- 平成 7年
- ‘きぼうの家’の自主生産活動の一つにとシイタケ栽培を開始する。(5年間)
- 平成17年
- 神栖市リサイクルプラザでの障害者就労支援を8月より開始する。
- 平成18年1月
- 特定非営利活動法人設立準備委員会を発足する。
- 平成18年2月5日
- 特定非営利活動法人あすなろ会の設立総会を開催する。