あすなろニュース 平成20年8月号
茨城県手をつなぐ育成会 第1回研修会に参加
- 日時
- 8月29日(金)10時〜12時
- 場所
- 茨城県総合福祉会館
- 講演
- 千葉県における障害者差別をなくすための取り組み
障害のある人もない人もともに暮らしやすい千葉県づくり条例 制定後の取り組みを中心に
- 講師
- 横山 正博氏(千葉県健康福祉部障害福祉課障害者計画推進室長)
条例制定の背景
- 依然として、障害者に対する偏見や誤解のために、社会生活の様々な場面で不利益を余儀なくされている実態。
- 米国など世界の40カ国以上で障害者差別に関する法律が存在するが、わが国では、国レベルでも自治体レベルでも障害者の差別を具体的に禁止する法制度はない。(平成19年9月、国連 障害者権利条約に日本も署名)
国連 障害者権利条約の骨子(H18年12月、国連総会で採択)
- 社会のあらゆる分野において、障害を理由とする差別を禁止し、障害者に他者との均等な権利を保障することを義務付け。
- 「合理的な配慮の否定」は差別であることを明示した点及び条約の履行を確保するために国内に独立したモニタリング機関の設置を盛り込んだ点が特徴。
千葉県障害者地域生活づくり宣言(2)
4つの主要施策
- 障害の重い人でも地域で暮らせるよう、重度・重複障害者や医療ケアの必要な障害者が利用出来るグループホームの創設を検討し、グループホームを支援する支援ワーカーを配置します。
- 「障害者就業支援キャリアセンター」を充実し、一人でも多くの障害者が、その人に合った職に就けるよう支援します。
- 誰でもいつでも、福祉サービスの利用や権利侵害等について相談できる「中核地域支援センター」を立ち上げ、様々な社会資源の結び付けを強め、地域の力を総動員して障害者の生活を支えます。
- 障害者の権利を守るため、国に障害者差別禁止法の制定を働きかけるとともに、千葉県独自の条例の制定を全国のトップを切って検討します。
差別に当たると思われる事例の募集
- 募集期間
- H16年9月〜12月
- 応募結果
- 769件
障害者差別をなくすための研究会 3回開催
条例づくりのタウンミーティング 県内30箇所以上で開催され、3,000人以上の県民が参加。
条例の概要
募集事例からわかること
- 悪意で「差別」している事例は少ない
- 「障害」そのものに対する知識や理解がないこと、偏見が原因となっている事例が多い
- 何らかの支援や配慮がないことで、結果として社会から排除されているケースも多い
- 同じ行為でも、受け止め方で「親切」にも「差別」にも・・・
差別解消のための3つの仕組み
- 話し合いによる個別事例案解決の仕組み
- 制度や習慣などを変えていく仕組み
- 頑張っている人を応援する仕組み
「差別」の定義
- 不利益取扱い: 福祉、労働、教育、サービス提供等8分野における障害を理由とした「不利益取扱い」を具体的に定義(詳細は省略します)
- 合理的な配慮に基づく措置の欠如: 障害のある人が障害のない人と実質的に同等の日常生活を営むために必要な合理的な配慮に基づく措置を行わないこと
- 「合理的な配慮に基づく措置」の欠如
障害のある人の生活は、ちょっとした配慮や工夫で暮らしにくさは大きく改善
- 聴覚障害のある患者さんに診療の順番が来たときに・・・
- お店で、車椅子の人に高いところにある商品を取ってくれれば・・・
- 知的障害のお客さんのために、商品のカタログに図や絵を入れて分かりやすくしてくれたら・・・
合理的な配慮に基づく措置とは・・・
- 障害のある人がない人と同じような日常生活や社会生活を営むために必要な、施設や手続きなど(ハード・ソフトの)の調整や変更
- 「過重な負担」のある場合は適用を除外
- 障害の状況や支援ニーズは障害のある人により異なる。差別をしたとされる相手方の事情も様々
- 頑張っている人を応援する仕組み(差別をした者を罰する、取り締まるのではなく理解者を増やす)
- 県民の模範となる取り組みをしたものを表彰
- 点字メニューを揃えたレストランの一覧表など民間の取り組みを県民へ情報提供
- 施策提案型事業(障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくりを進めるため、県民から施策を公募し応募のあった22事業の中から5事業を採択
- 市川市医師会
- 医師、看護師らが障害者への理解を深めるためのマニュアルを作成
- 千葉薬品
- 知的障害者が買い物をしやすい売り場づくり
- 県歯科医師会
- 障害者を受け入れる診療機関のリスト化 等
- バリアフリーまつど市民会議
- バリアフリー点検マニュアル作成、ノウハウ普及
- 市川市手をつなぐ親の会
- 自閉症や知的障害のある人の医療に関するセミナー開催
※通常要望書に対して行政は出来ない理由を考えるが、堂本知事は
- 障害者のための地域づくりを宣言したこと、
- 作った後は民間の人がフォローすることの指示、
- 様々な人・団体が参画するので共通の課題にするよう指示からスタートしたこと。
研究会の議論を踏まえた条例案が県議会で「継続審議」、次は撤回せざるを得なくなったこと、この間県内各地で障害者本人や親の会主催の勉強会が開催され徐々に議員さんを賛成に導いたこと、当初は自己主張が強かった障害者団体も相手の立場も考えるようになったこと等、条例成立まで苦難の連続であったなと思うと共に、私たちはどう取り組んだら良いか考えさせられました。
第1回ボーリング大会開催
- 日時
- 8月24日(日)10時半スタート
- 場所
- トーホーボール
- 主催
- NPO法人あすなろ会
- 協力
- ハッチ
- 参加者
- 30名
子供たちは殆んどバンジーレーンでの投球でしたが、クッションを利用してのストライク・スペアにも大はしゃぎ。皆さんがんばりました。
レスパイトサービスの近況
- 夏休み期間中も火・水・木の3日間実施しました。簡易プールで子供たちは大喜び。
- 8月5日には利用者の誕生会をささやかに実施しました。
今後の予定
第4回定例会の案内
- 日時
- 9月10日(水)10時から
- 場所
- あすなろ集会所
第2回グランドゴルフ大会の案内
- 日時
- 9月20日(土)9時半〜12時(雨天の場合は武道館で別メニューを実施)
- 場所
- 神栖市陸上競技場(消防署裏)
- 参加費
- 200円
- 申込締切
- 9月16日(鶴谷まで)
- 主催
- ハッチ
- 共催
- ボランティア連絡協議会、NPO法人あすなろ会