NPO法人ぱれっと谷口奈保子理事長さんより、「NPOの人づくり~スタッフ養成と後継者育成」についての講演がありました。
えびす青年教室(渋谷区教育委員会実施)に集う障害のある青年たちの人間関係や生活圏の狭さに疑問を感じたボランティア有志が「日常的に安心して集える場を地域につくろう」と呼びかけ、「たまり場ぱれっと」を立ち上げる。その後障害者に就労の場としてクッキーの製造・販売を行う「おかし屋ぱれっと」、レストランで働きたいという障害者の声と、日本で働くスリランカ人との出会いをきっかけに本格的スリランカ料理レストラン、親亡き後の暮らしへの不安の声を受けてグループホームの設立、更には国際交流事業および国際支援も展開しています。「おかし屋ぱれっと」では9人の障害者が14人のスタッフとともに、クッキー・ケーキ作り、軽作業、お弁当作りを行っており、クッキーは一日に30~70Kg焼き、インターネット、宅配、企業回り、お歳暮等のルートで販売しているとのこと。
今、新たに『新しい家づくり』に取り組んでいるとのこと。具体的には障害がある人とない人が一つの建物をシェアしながら生活する集合住宅です。本件も含め事業は7割の段階でスタートし、多くの人を巻き込み・意見をきいて残り3割で軌道修正するようにしているとのことでした。
スタッフの育成については、先ず活動が魅力的であること。雇用(若者を育てる)に対しては安く使うという考えはダメ、労働条件を整備することが大切。核になる人は5~6人で色んなカラーを持った人を集め、外に出して勉強をさせること、また、責任を持たせることも重要。 トップはマンネリ化しないようアンテナを張ることが大切で助成金の申請を含め金を作る力が必要とのことでした。
♦参考 福祉に発想の転換を! NPO法人ぱれっとの挑戦(谷口奈保子編著)