あすなろニュース 平成22年2月号

自閉症者の就労と支援に関するシンポジウムに参加して

【日時】
平成22年1月16日(土)10時〜16時
【場所】
ひまわりの館(石岡市)
【主催】
茨城県自閉症協会(県委託)
【後援】
茨城県発達障害者支援センター他

午前は望月講師(障害者職業相談センター主任研究員)による自閉症者の就労支援の在り方についての講演、昼休みは企業で働く自閉症者のビデオ、午後はパネルディスカッションと盛り沢山で得る所大でした。望月講師の要点は以下の通りです。

  1. 自閉症等広汎性発達障害者には、先天的な障害(主に自閉症)として理解し、早い時期に特別支援学校等で障害者支援とともに生活設計を描く人と、障害を想定せずに高校や大学を卒業したが、入職もしくは職場適応において障害と向き合う生活設計を余儀なくされる人がいること。
  2. 発達障害のある人の就業・生活実態調査から、養護学校卒業後の進路は通所・入所が約80%、会社等での就業が14%であるのに対し、通常教育卒業者は各々16%、35%であること。
  3. 企業就労を進める上で事業主と発達障害のある人が、障害に対する理解と企業での配慮事項を共有するための必要事項を話されました。
  4. 就労支援の課題は10人10色の対応が必要ですが、共通することとして3つを挙げました。
    • 1)「社会性の問題」では、@指示されているルールはまもれるが、職場の暗黙のルールに混乱してしまう。A場の雰囲気を読むことが苦手で、つい適切でない返事をする。B注意されると、相手が自分を敵視していると感じてしまう。Cつい、自己流で行動してしまう等。
    • 2)「コミュニケーションの問題」では、@上司や同僚に対する接し方がうまくできない。A電話の応対がうまくできない。B緊張すると、大声を出したりするなど。
    • 3)「こだわりの問題」では、@複数のことを担当することになると、どれを優先するか、わからなくなる。A時間や場所などの予定が変更になると、不安になる等。
    • 各々の対応例の説明がありましたが省略します。

  5. 雇用管理の留意点として、3点を挙げ説明されました。
    • 知的障害者を雇用した経験はあるが、広汎性発達障害とはどう違うのか?
    • @障害のない人や他の障害のある人の雇用管理と特別な違いはない。A支援制度を活用したり、支援機関と連携をとることで、事業主だけではなく障害者本人にとっても、円滑な適応が期待出来る。特に、ジョブコーチやトライアル雇用など、「やってみて確かめる」仕組みの利用が効果的。

    • 広汎性発達障害の人は、障害手帳の対象ではない?
    • @知的障害のある人もいます。この場合は療育手帳。Aメンタルヘルスなどの支援が必要な人もいます。この場合は精神障害者保健福祉手帳。B両方とも対象外の人は、障害者のための雇用支援(職業リハビリテーションサービス)を利用して雇用されている場合があります。

    • 広汎性発達障害の診断がある人でも、障害を開示していない場合がある?
    • @職場で配慮の体制をとるためには、周囲の同僚や上司が適切に障害を理解していることが重要ですが、本人の意思を十分に尊重することが何より大切。A無理に開示を求めることが良い結果を生むとは限らない。障害を開示しても、安心して仕事ができると思えるような支援体制を作ることが重要等。

    ※その他、事例が示唆することとして、事業所への支援と事業所の支援により現職で安定した事例の説明がありましたが、省略させていただきます。

    第9回定例会開催

    【日時】
    1月21日(木)10時〜12時
    【場所】
    あすなろ集会所
    【参加者】
    7名
    【今月の話題】
    1. 研修会の報告
      • 魅力ある小規模事業所作り(12/16開催)
      • 自閉症者の就労支援に関するシンポジウム(1/16開催)
    2. 今年度の農耕作業について
      • ジャガイモの栽培について
        • 初めての栽培となりますが、約300コ植えるよう種イモを準備する。3/上旬に植付けするため、2月後半に耕作し畝づくりをする予定。6月下旬にはカレーで試食する等イベントも考えた収穫祭を開催し、一般からの参加も募集する。
        • 尚、肥料については紹介されて野口農場(高浜)を訪問したところ、豚にEM菌を飲ませた有機肥料を無償で提供していただくことになりました。ありがとうございます。
      • さつま芋については、5/上旬に約500株植付け、9/下旬収穫祭を開催する予定。
        • 尚、アピオス(さつま芋系)も試作する予定です。

    新春ボーリング大会開催

    【日時】1月24日日)10時半スタート【場所】トーホーボール【参加者】21名
    今回は会員外からも参加(きぼうの家)していただき、楽しく交流することができました。

    寄付金受託

    (株)ADEKA労働組合さんから寄付金を頂きました。ありがとうございました!!

    リサイクルプラザの近況

    ★2010年の各人の作業目標を立ててもらいました。安全で良い仕事が出来るよう支援していく所存です。
    ★今月の汚れたペットボトルの回収量は約8000本と推定されます。

    ホームページ担当者会議開催

    【日時】1月30日(土)9時半〜12時半【場所】ボランティアセンター【参加者】5名
    平成21年9月立ち上げて以降、内容充実のため打合せしてきましたが、今回ウエブで当会のホームページをヒットし賛助会員になられた人を交えて会議を開催しました。更新状況をお楽しみに!!

    機関誌「手をつなぐ」購読更新の案内

    平成22年度分の購読を希望する人は2月12日まで連絡下さい。購読補助等は従来通りです。新規の方も歓迎します。

    生活サポート補償制度の継続手続きについて 

    平成22年度の契約更新にあたり、当年度の会員は特段の申出が無い限り、引き続き継続となります。 但し、退会又は加入内容に変更がある場合は、「返信用ハガキ」を2月26日(必着)までに返信して下さい。 尚、新規加入を希望される方は何時でも加入できますので申出て下さい。

    【今後の予定】

    ●NPO協働・運営セミナー講座参加

    【日時】2/2.16.23 【場所】鹿嶋まちづくり市民センター

    ●ウォークラリー

    【日時】2月6日(土)9時半〜12時 【場所】武道館研修室 【主催】ハッチ

    ●障害者福祉団体リーダー研修会

    【日時】2月5日(金)10時半〜14時半 【場所】茨城県総合福祉会館

    ●手をつなぐ育成会就労支援研修会

    【日時】2月18日(木)10時〜12時半【場所】茨城県総合福祉会館

    ●第10回定例会の案内

    【日時】2月25日(木)10時〜12時 【場所】あすなろ集会所

    ●「ぼくはうみがみたくなりました」上映会の案内

    神栖市社会福祉協議会の福祉感謝会の中の一環として上映されます。内容は自閉症児の親が書き下ろした小説を映画化したものです。
    【日時】2月20日(土)13時半〜【場所】保健福祉会館2階研修室
    【問合せ先】担当:相良・名雪様 電話0299-93-0294

    ●第2回カラオケ大会の案内

    【日時】2月27日(土)11時〜14時頃【場所】むつみ荘【参加費】200円
    【申込締切】2月19日(鶴谷迄)

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