神栖市障害福祉計画に対する要望事項について
H19.2.22
1. 生活の場(住まいの場)について
アンケート結果概要及び情勢
将来、施設入所希望が43%、兄弟・親戚等が39%、GH・ケアホーム希望者が29%となっています。
未だ決めかねており、複数に記入した人も多くいます。
今後は、地域福祉の流れ(原則的に新規に施設は作らない)や、施設入所者は障害程度区分4以上になったこと等から、GH・ケアホーム希望者が多くなると予想されます。
一方、障害者自立支援法ではGH・ケアホームへの補助金が減少され経営が厳しくなっています。
又、利用者の1割負担により、収入の少ない人は障害年金だけでは利用し難い状況にあります。
要望事項
- GH等利用希望者は福祉施設からの移行だけでなく在宅者からの希望も多くなると推定されます。神栖市の計画の中でも市営住宅のGHとしての活用を挙げていますが是非お願いしたい。更にはセーフティネットの体系を構築するため社会福祉法人等に使用させることもお願いしたい。
- 家賃補助を実施している市町村も多くあり、神栖市でも実施して頂きたい。(市川市・松戸市は半額補助、等々)
- 重心障害の親たちは、生まれ育った神栖市で一生を全うさせたいと考えています。そのためには、将来子供の面倒が見られなくなる前に、病院或いは近接のケアホームで暮らせるようにして欲しい。
2. 日中活動の場について
アンケート結果概要及び情勢
将来、作業所が49%、就労が23%、施設が23%、デイサービスが21%の順になっています。
神栖市には日中活動の場は、作業所、通所授産施設、デイサービスの3箇所あります。
作業所は定員が一杯で入所希望者が待機状態になっています。
一方民間の施設には空きがありますが利用者の1割負担により、入れない人もおります。
養護学校卒業後20歳まで障害年金を取得できない人たちは特に負担に苦しんでおります。
知的障害者の場合、一般就労は難しい状況にあり、作業所等の工賃は1万円以下が大半です。
サービス利用料が1割負担となり、障害福祉サービスの利用回数を減らさざるを得ない人もおります。
要望事項
障害者自立支援法施行に伴い利用者の1割負担の問題に対し現在国会でも軽減措置が検討されており流動的ですが、独自の軽減措置を実施又は検討している市町村も多くあり神栖市でも検討して欲しい。⇒H19年2月、障害者自立支援法の一部が改正され利用者負担の軽減措置がH20年まで設けられました。⇒H23年度まで延長
具体的には
- 利用者負担を算定する世帯の範囲を利用者が20歳以上の場合、本人及び配偶者として欲しい。
- 利用者1割負担分を市で一部を負担して欲しい。(7割程度を市で負担)
- 市のワークス事業については今年から3年間で段階的に利用料を取るようになると聞いております。同じ神栖市市民として整合性を含め検討して欲しい。
- 生活保護世帯だけでなく市民税非課税世帯については利用者負担を無料とし、市民税や所得税が課税されている方においては、税額に応じ事業費の5〜10%の利用者負担として欲しい。(それぞれのサービスごとに月額上限を設ける。実施例:我孫子市他)
(2) 神栖市の計画の中で‘市が行う物品調達や工事・業務委託等について、障害のある方の雇用促進に努めている企業に対して、業者選定における優遇措置を検討する'とありますが、社会福祉法人やNPO法人も対象にして欲しい。⇒計画から削除されました。
3. 家族支援体制について
※親の介護疲れに対するショートステイ及び日中一時支援(預かり)については下記の項で。
4. 市町村が実施する「地域生活支援事業」について
1. 移動支援事業
障害者の社会参加を促進するためには、移動支援事業が重要な役割を果たすと考えます。
要望事項
- ガイドヘルパーのハードルは高いと聞いております。市独自の養成講座を実施して欲しい。(我孫子市は独自で実施)
- 神栖市の計画の中で‘社会生活上必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のために外出する時の移動の介護を実施する'とあります。種々の移動手段が考えられますが、公共のバスを利用する場合、神栖地区は無料ですが波崎地区は半額です。神栖市全域を無料にするか、1割負担で利用できるようにして欲しい。⇒H21年4月より、銚子駅〜鹿嶋神宮駅間が無料となる。
- 通勤や通学(作業所含む)についても対象にして欲しい。
- 自立支援給付の障害福祉サービスと地域生活支援事業を合わせて利用される場合、自立支援給付の負担上限額を総合上限とすることも検討して欲しい。
- 現在神栖市内での移動支援事業所は5箇所ですが、対象者は身体障害者だけと聞いております。知的障害者の利用希望者も多くおります。移動支援事業所に対象範囲を広げるよう要請して欲しい。⇒潮風の郷も実施。
2. その他の事業
1) 日中一時支援事業
アンケート結果概要及び情勢
利用希望者は45%、利用日:平日は16%、休日は36%
アンケートの中の要望事項として
- 学童保育の利用対象者が狭いことや年齢制限がある。(児童館)
- 夏休みなど長期休暇時に一時預かりしてくれるとこるが欲しい等がありましたが、昨年10月より日中一時支援(預かり)の利用先が近郊にできたこと、レスパイト(学童保育)もNPO法人あすなろ会で開始したことでサービスを選択できるようになり、1割負担の問題だけと考えます。
要望事項
- 学童保育はNPO法人あすなろ会の単独事業で実施していますが、確固たる事業にするためにも運営補助をお願いしたい。⇒H19年4月より委託事業所として認可されました。
2) 社会参加促進事業
余暇活動等の社会参加については58%の人が希望している。
アンケートでは次のような要望事項がありました。
- 土日などに余暇活動をしてくれるところが欲しい。
- 外での活動は難しいので介助者が必要。
要望事項
- スペシャルオリンピックス(SO)日本・茨城は昨年設立準備委員会を発足させ、各種スポーツプログラムを開催することを検討しております。鹿行支部ではコーチクリニックを開催し指導者の養成実施しており、平成19年度から各種スポーツプログラムを開催する予定です。アスリートの利用料は原則徴収しない方向ですが、移動支援に対する配慮をお願いしたい。1回のスポーツプログラムは8週間(1回/週)の練習と記録会で構成されます。参加者は家族(親)と一緒の場合が多いと思いますが、本人だけのことも想定されます。
- 移動方法について種々考えられますが、本人が公共のバスを利用する場合、波崎から神栖まで往復バス代が約1000円になり、2ヶ月弱で約9000円になります。1割負担になるよう検討して欲しい。⇒H21年4月より、銚子駅〜鹿嶋神宮駅間が無料となる。
5. その他全般
要望事項
- サービスが変わった時、もっと個々に情報が届くよう工夫して欲しい。(自立支援法移行時に行政からの説明会は開催されませんでした)
以上